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Johanna Tagada Hoffbeck 「What if God was an insect? / もし神さまが虫だったら? 」2021年5月1日〜23日

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4月

本屋青旗は、英国を拠点に活躍するアーティスト、ジョアンナ・タガダ・ホフベックの個展「もし神さまが虫だったら?」を開催いたします。

 最新作となるペインティング、ドローイング、写真作品は、アーティストが庭づくりを通して観察、考察した事柄から発展したものです。本展で、ジョアンナ・タガダ・ホフベックは、人間と人間以外の生物の関係性を問い直し、他者とともにあることを学ぶ場としての庭を描き出します。

 庭で作業する女性を描いた2点の大型の絵画作品は、2020年に、30年前に彼女が生まれた仏アルザスで制作が始まった「Village」シリーズのものです。家族のオーガニック菜園や、村のバイオダイナミック農場で働いた経験があることから、これらの絵画には、そうした私的な園芸シーンが描かれています。ドローイングやペインティングに加えて、過去に彼女が住み、あるいは旅行したさまざまな土地で撮影された花や虫の写真群も展示されます。そのなかに、2枚のコスモスの花の写真があります。 2018年の夏に、アーティストが、彼女の祖母の家の前、彼女が生まれた時から知っている場所で撮影したものです。子どもの頃、彼女が学校や図書館に行く途中で通りかかった家々が写っています。これらの写真に写っている花や虫はとても小さく、色合いは柔らかく夢のようで、私たち自身の通学路に咲いていたコスモスや、子どもの頃に、ある種の感動をともなって、出合った虫を思い起こさせるかもしれません。 2021 年現在、世界の約40% の昆虫種が減少しつつあり、100 年以内に、すべての昆虫が絶滅する恐れがあると言われています。都市化や農地の拡大、農薬や化学肥料の使用、気候変動など人間の活 動が主な原因のようです。虫の減少による私たちの生態系への影響ははかりしれません。もし虫がいなくなれば、虫を食糧にしている鳥や魚などの動物も絶滅する可能があります。また、ハチなど花粉の媒介者による受粉に依存している植物も姿を消してしまうでしょう。それは人間にとっても、食糧などの供給が困難になることを意味しています。私たちの孫は、コスモスや虫を見ることができるのでしょうか。私たちの生活や健康は、想像以上に、人間以外の生物、虫のようなもっとも小さな存在によるところが大きいようです。


 本展のタイトル「もし神さまが虫だったら?」は、私たちの想像力をかきたてながら、こうした状況に対して警鐘を鳴らすものであるとともに、その先の実践へと私たちを誘います。ジョアンナ・タガダ・ホフベックは、「庭づくりには、ある種のリズム、絶え間ない感動、明白に数値化できるとはかぎらない成長、そして失敗からの成長がある」と言います。存在するもの、消えゆくもの、そしてかつて存在していたものの思い出がうごめく庭で、私たちは何を学ぶことができるでしょうか。彼女は私たちに問いかけます。もし神さまが虫だったら、あなたはどうする?

文: 金沢みなみ

Johanna Tagada Hoffbeck ジョアンナ・タガダ・ホフベック

1990年、フランス生まれ、ロンドン在住。ペインティング、ドローイング、インスタレーション、 彫刻、映画、写真、やわらかく繊細でエコロジカルなメッセージが含まれたテクスト、など様々なメディアを用いるアーティスト。グループ展多数。個展としては「Épistolaire Imaginaire - Merci 」(Galerie Jean-Francois Kaiser,2017)、「Take Care - きをつけて」(Nidi Gallery, 2018)。 2014 年に、コラボレーションプロジェクトPoetic Pastel を設立。2018 年に出版プロジェ クト「Journal du Thé - Contemporary Tea Culture」始動。2018年には 最初の作品集「Daily Practice」(InOtherWords) が出版されている。

www.johannatagada.net
Instagram: @johannatagada


Johanna Tagada Hoffbeck
「What if God was an insect? / もし神さまが虫だったら? 」
会 期:2021年5月1日〜23日
場 所:本屋青旗 Ao-Hata Bookstore
810-0022 福岡県福岡市中央区薬院3-7-15 2F
時 間:12:00 ‒ 19:00
定休日:水曜日
https://aohatabooks.com


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