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前橋市のデジタルツインを活⽤した交通事故削減の実証研究にデザイン学部⽥村吾郎准教授らが協⼒ 半球状のスクリーン技術応⽤した運転シミュレーター共同開発

26
5月

東京⼯科⼤学(学⻑:⼤⼭恭弘)デザイン学部⽥村吾郎准教授らの研究チームは、群⾺県前橋市が産学と連携(注1)して⾏っている、同市のデジタルツイン(3次元デジタル空間)を活⽤した交通事故削減の実証研究に協⼒しています。

本研究では、⽥村准教授らが開発した幅5.2mの半球体スクリーン装置「Sphere 5.2」を運⽤するワンダービジョン社とレーシングチーム「トムス」が共同開発した没⼊型運転シミュレーターと、前橋市のデジタルツイン環境を組み合わせたシステムを構築。連携各者(注1)の共同のもと、これを同市⺠らに体験してもらい、ドライビングの評価とともに運転者の脳波、⼼拍電位、眼球電位などのバイタルデータを取得。これらデータや同シミュレーターのデータロガー解析などをもとに、交通事故の原因となる要因の究明や対策に繋げる取り組みです。

2022年1⽉から3⽉にかけて、内閣府の実証事業として⾏われた同シミュレーターシステムのテストや、バイタルデータ取得の実験、前橋市庁舎で実施された実証実験には、⽥村准教授および研究科学⽣ら3名が協⼒しました。今後は、⼀般道の交通事故防⽌といった交通テックとしての社会実装を⽬指します。またプロのレーシングドライバーの脳波解析により、トレーニングの効率化や選⼿育成に活⽤する取り組みも進める予定です。



半球体スクリーン技術「Sphere(スフィア) 5.2」
幅5.2m、⾼さ3.4m、奥⾏き2.6mの半球状スクリーンに4Kや8Kの映像を映すことで、スクリーン中⼼付近において90〜95%という⾼い視野カバー率を実現。ヘッドマウントディスプレイなどのデバイスを必要とせず⼈間の空間認知のメカニズムと極めて近いリアルな視覚体験をもたらします。映像とリンクしたモーションベース、送⾵装置、⽴体⾳響装置などを組み合わせることで、五感を刺激する特別な体験を提供します。また最短約4時間で組み⽴て・分解が可能なパッケージにより、都市部から離島まで⾼い可搬性を実現しています。2017年に開発され、WONDER VISION TECHNO LABORATORY(株)によって運⽤されており、製品やサ ービスのプロモーション、マーケティング、⾃動⾞や航空機などの運転訓練シミュレーション、医療、スポ ーツ、芸術など幅広い分野での活⽤が進んでいます。



(注1) 参画団体︓群⾺県前橋市、デロイトトーマツ、前橋⼯科⼤学、JINS、トムス、東京海上⽇動、朝⽇航洋、アストロ デザイン、住友ベークライト、WONDER VISION、東京⼯科⼤学 他

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